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 巨大スクリーンに映し出されるモノクロのアニメーション。可愛い裸ん坊の男の子が成長していく。そして成長しきったあと出てきたのがデビッド・タオだ。いつも彼のことはを“のび太くん”と呼んでいたのだが、実はかっこいい奴なんだと実感させれられた夜の始まりだった。  ワインカラーでまとめた衣装は、ぴったりと体に合って、やはりいつもよりかっこいい。彼もライブの人なのだと改めて感じた。「Yes No Song」で始まったコンサート。ステージはいたってシンプルなのだが、CGを駆使した現代の舞台設計をもってすれば充分である。エメラルドグリーンのレーザーが縦横無尽に飛び交い、緑の檻に変わったり、閃光になったりする、その緑色の美しさに魅せられた。デビッドの曲と声にぴったりである。
 ジャズ風にアレンジされた「月亮代表我的心」は、テレサ・テンのオリジナル版とは全く異なり、完全にデビッドのオリジナルへと昇華していた。これはまさに必聴ものだ。しかし次の瞬間、熱狂したファンは凛とした琵琶の音に沈静化する。長い袖を振り乱しながら踊る舞踊家の姿に見入り、一瞬の後は白いミニスカートのダンサーへと変わる。くるくると猫の目のように移り変わる舞台は、眼が離せない。「普通友達」ではギターセッションも披露。
 その間MCも英語から北京語、また英語へと自然にスイッチが切り替わる。もちろん外国育ちのデビッドの英語はパーフェクトでクール。これじゃファンが惚れこむのも当たり前である。西洋と東洋が、彼の中で自然にそして完璧に息づいている。混じり合う部分と、あくまでも独立した部分、それらがすべてイキイキと歌に表現されている。声高に何かを主張するのではなく、自分の中で生まれてきた音楽を作っているだけ……と感じさせるスタンスがいい。
 その後、会場に下りてきたデビッドは観客と触れ合い、ファンは大喜びだ(もちろんアリーナ席だけの特権なのだが)。この日のコーラスを務めた女性2人は、トロンボーンやフルート、バイオリンもこなすなど、とても多才だった。こんなコーラス、初めて見た。たくさんの才能が結集したこの日の舞台、最高だった。
林潤子(はやしじゅんこ)
学生演劇にはまり、短大で映画村のバイトをしたせいで演劇熱があがり、ついには上京し劇団へ。しかし、理想主義者の演劇青年になりきれず退団。その後、端役中の端役でTVなどに出演するも、泣かず飛ばず。たまたま始めたコンパニオン業が生に合い、その後キャプテンになるまで続ける。新鮮な空気を求めて、モデルクラブのマネージャーなどにも挑戦。最後に行き着いたのが映画制作会社のキャスティング。これを最後に主婦へと転進。シンガポールで子育てに鬱々としていた時に目にしたのが、FM96.3の街角レポーター。これをきっかけに趣味を生かし、アジア芸能レポーターとなる。いまでは同局の長寿番組となる。ご支援くださる皆様に感謝しつつ、「思い込めば絶対叶う!」を信条に、生涯一ミーハーを誓う中年主婦。長崎県出身。




ANDREA BOCELLI『Vivere』Universal Music

全世界で5千万枚以上の売上げを誇るイタリア屈指のテノール、アンドレア・ボチェッリ。数々のプラチナアルバムを誇る彼のレパートリーの中から、「ベサメムーチョ」、「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」(サラ・ブライトマンとのデュエット)や「ザ・プレヤー」(セリーヌ・ディオンとのデュエット)などのヒット曲を集めた初のベストアルバム。過去の名曲だけでなく、世界有数のポップ・ピアニストのランランとのデュエットや、ラブ・ソングの巨匠といわれるデヴィッド・フォスターのオリジナル曲を含む新曲が4曲収録されている。心の奥までしみいるような彼の繊細にして伸びやかな低音の魅力が堪能できる1枚だ。
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最新トピック 更新日
Vol149 - 梅光軒 2007-9-3
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